土曜日。6時。夜明け前。
平日の朝と変わらない朝食(パン、カップスープ、オレンジジュース、サラダ)を食べ、
そのままポップコーンをつまみながら、ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』を観る。
休日の朝は素晴らしい。でも、それを何十年も知らなかった。
ヴィム・ヴェンダース監督では『ブエナビスタ・ソシアルクラブ』がこれまで何百回と観た大好きな大好きな映画だけれど、いちばん最初に観たのは『東京画』だったと思う。原節子の近況を追ったり、笠智衆にインタビューしたり。彼は日本が好きなんだな。なかでも、おそらく東京が。
主人公の役所広司が職場である公衆トイレに行くたびに、そこにあるべきではない弁当ガラや空きペットボトル当たり前のようにある。それを、役所広司が淡々と集める。
インバウンド観光客のマナーはよくニュースになって、実際に自分も目に余るなと感じることがよくあることはある。小樽の目抜通りでアジア人の男が、大声で(外国語で)話しながらなんのためらいもなく立ちションはじめた時はぎょっとした。けれど、日本人だって大概だと思う。
外面を気にして公衆でしないだけで、誰も見ていない場面では平気でマナーを犯す。
外国人であるヴィム・ヴェンダースからもそういう部分お見通しなんだろうなと思ったら、ちょっとうんざりした。
午後からは、秋に受けた人間ドックの精密検査の件で病院へ。
やむなく月のものの最中に検査を受けることになったせいで、尿と便が潜血でアウト。尿は再検査でクリアしたものの、便については「50歳になるまでに1回大腸カメラやったほうがいいって言いますし、いい機会では」との医者のすすめで、来月人生初の大腸カメラに挑むことに。
結果が来てからずっと面倒でクサクサしていたけど、(ズルズル後まわしにしていたら、コロナ&インフルもあって結局年明けになってしまった)考えたら保険適用で大腸カメラは医者の言うとおりけっこういい機会かもしれない。
それに、わりとこういう何でもないタイミングで受けた検査が思いがけない分岐になったりすることもあるし(というと、何だか悪い結果が潜んでいそうな気持ちになるので、これ以上は考えないことにする)。
長い待ち時間のあいだに、ドン・ウィンズロウ『犬の力』を読み進める。
ずっと昔に脱落したまま放置していたものを、意を決して手に取った。こんどは脱落しないように、腹落ちするまではページをめくらないと決めてゆっくりゆっくり、読んでいる。
すでに映画にもなっていて、ディカプリオ主演と聞いて妙に納得した。Netflixで観られるらしいが、読了するまでは手を出さないようにしないと。
きょうの映画
『PERFECT DAYS』(2023年 監督:ヴィム・ヴェンダース 主演:役所広司)
ヴィム・ヴェンダース監督が東京を舞台に、役所広司演じる清掃作業員の日々を描く。
朝陽とともに目覚め、丁寧に身支度をして、戸締りをせず家をあとにし、仕事場へ向かう。行きつけの浅草地下商店街の居酒屋、お気に入りのフィルムカメラ、銭湯、100円で求める文庫本と古本屋の女主人。日本って、東京って、日常ってこんなに美しかっただろうか。
Wikipediaの該当ページがなかなか詳細でディープなので、こちらもぜひ読んでみてほしい。