【NISA】投資信託をはじめてみよう

お金のこと

2025年現在、「日本人 NISA 割合」と検索するとその数字は28%らしい。

この数字は単純にNISA口座を開いているだけという層も含まれているかもしれないが、多くが「NASAやってる?」と聞かれて「YES」と答えるならば、それは「投資信託を積立購入している」という層だろう。

意外と多いような気もするが、ノータッチの層が7割以上と考えると、日本人にとって投資は未だ身近なものとは言えないのかもしれない。

投資信託とは

投資信託:多数の投資家から販売会社を通じて拠出された資金を、運用会社に属する資産運用の専門家が、株式や債券、金融派生商品などの金融資産、あるいは不動産などに投資するよう運用を指図し、運用成果を投資家に還元する金融商品。運用による利益・損失は投資家に帰属する(Wikipediaより)

ちょっとよくわからないけど、ようはある共通点に基づいてピックアップされたさまざまな企業に投資できる株セット、のようなもの。お菓子で言ったらチョコとクッキーとが入ったおやつセットといったところ。国内外の運用会社が「どんな株のどんなセットにすればいいだろう」と知恵を絞って商品開発し、手数料をとったうえで運用している。

投資をするうえで基本的な格言のひとつに「卵を一つのカゴに盛るな」(ひとつの株に全ツッパすると下落した時キツイからいろんな株に分けておけ、という意味)という言葉があるけど、投資信託は投資信託を選ぶこと自体で卵を分けることができる。そういう意味で、とにかく初心者向きの投資だと言えるかと思う。

もしも「これから投資信託をはじめてみようか」というひとがいたら、このあたりの本を参考して下記あたりの王道ファンドに毎月幾らと設定して積み立てていくのがいいと思う。

投資信託 王道ファンド3選

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

通称オルカン。投資信託=コレと言っても過言ではない。主としてMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動するインデックスファンド。はじめの一歩にはひとまずコレを選んでおけば間違いない、はず。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

主としてS&P500指数(配当込み、円換算ベース)の値動きに連動するこちらもインデックスファンド。オルカンが全世界を対象としているのに対し、こちらはアメリカオンリーに集中投資(オルカンも中身は半分以上アメリカだって話はひとまず置いておく)。

eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)

主として東証株価指数(TOPIX)(配当込み)をベンチマークとし、同指数と連動する投資成果をめざして運用を行う。こちらは日本の主だった企業(トヨタや任天堂、誰もが名前を聞いたことがある大企業)に集中投資。

インデックスファンド特定の指数(インデックス)に連動した運用を目指す投資信託。日経平均株価やS&P500などの市場指数に連動するため、値動きがわかりやすく、運用コストが低い。運用コストは長期運用を考えるうえで見逃せないファクターだと言われる。インデックスファンドに対するのがアクティブファンド。こちらはインデックスに比較するとリスクをとって大きなリターンを狙うスタイルで、運用コストは高い。

このあたりのファンドに自力に無理のない範囲で毎月積立をしてみる。月1万円でも、何なら千円でもいい。投資信託は100円から買える。3つのファンドに500円ずつ、とかでもいいと思う。

よく「NISAをはじめる」となった時に「少額では意味がない」や「長期投資が基本だから50代、60代といったシニアに向かう世代には意味がない」といった話が聞こえてくるが、わたしはそうは思わない。資産形成に時間はあればあるだけ効果的なので、ある意味それは的を得ているとは思うがやってみる価値はあると思う。

毎月500円ずつでも選んだファンドに積立してみる。半年後なり、1年後なり、わからないけれどある時ふっと保有資産を確認してみた時「!!!」となると思う。

それが投資信託。はじめはそんな遊び感覚でスタートしてみてもいいんじゃないか。

ちょっと慣れてきたら試したいファンド2選

投資信託にはじつにさまざまなファンドがあり、積立をはじめると自然と興味が湧いてくる。次に挙げるのがはじめの一歩の次、「はじめの二歩」目におすすめしたいファンド。

iFreeNEXT FANG+インデックス

主として、米国の株式(DR(預託証券)を含む)に投資し、投資成果をNYSE FANG+指数(配当込み、円ベース)の動きに連動させることをめざして運用を行う。原則として、NYSE FANG+指数を構成する全銘柄に投資する。

アメリカが誇る誰もが知ってるエヌヴィディア、アマゾン、アップルといったハイテク企業に集中投資。上記オルカンやS&P500よりも集中投資の分リスクは高め。その代わり、直近1年間のリターンは42%超。インデックス連動のためコストも低め。オルカン積立からはじめて、「少しならリスクをとってみてもいいかな」と思った次の一手におすすめのファンド。

三菱UFJ 純金ファンド(ファインゴールド)

主要投資対象は、純金上場信託(現物国内保管型)受益証券。国内の取引所における金価格の値動きをとらえることをめざす。純金上場信託(現物国内保管型)受益証券の投資比率は高位を維持することを基本とする。

近年、金やプラチナ、銀といった現物の価格が急上昇している。こちらは金の価格に連動した数多くのファンドがあるうちの代表的なひとつ。直近1年間のリターンは65%。インデックスではなくアクティブファンドになるため、上記で挙げたファンドに比べるとコストはやや高め。ただ、金価格は安定して上昇しており、ある視点においては「株の寄せ集め」である上記ファンドよりリスクは低いと言えなくもない。なんたって金なのだ。個人的には慣れたところでぜひ検討してみてほしい投資先のひとつ。

※これを書いている2025年10月22日現在、ここまで順調(というか少々異常とも言えるペースで)に爆益を重ねていたゴールドが大幅下落している。調整局面とも、トレンド終焉とも現在時点で侃侃諤諤だが、どう着地するか。ともあれ、そういったリスクも含んでいることは織り込んでおくべきだろう。

ちなみに、もしこの記事を読んで「よし、やるか!」と思ってくれたひとがいたとしたら、もう少しお金の専門家の書籍、YouTube、ブログ、金融機関のファイナンシャルサイト(楽天証券が運営するトウシルなど)といったものできちんと勉強してからはじめてほしい、と言いたいところだけど、わたし個人としてはそんなのはどうでもいいと思う。

というか、わたしは何も考えず闇雲にはじめたので、どうはじめるのが正解かはわからないんだよね。きちんと勉強してるあいだにも市場は刻々と動いている。はじめるのは早ければ早いほどいいのも確かであり、そのあたりは個人の判断で踏み出すしかないだろう。

きょうの本

山崎元:『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』

2017年に発表された同著。新NISAに対応した改訂版は2023年の発表。

こういった本が紹介されたネット記事を読み投資にそれなりに興味を持っていたが「何からはじめていいかわからない」という時がけっこう続いていたと思う。

闇雲にNISA口座を作って闇雲に商品を決めて積立をはじめて……だったけれど、あとになってこの本を読んだ時に「ああ、はじめる時にこういう本を読めばよかったのか」と思った本。

これから投資をはじめる、となった時に入門書としてとてもおすすめな一冊。

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