あっという間に夏が来た。
エアコンを強めに効かせて、サザンを聴きながらアイスを食べている。「正しい夏」という感じがする。
なんだかさまざまなことがあり、なかなかブログを整備する環境を整えることができなかったのだけれど、近況をとりあえず軽く。
持病
まずは、健康診断の話。1年おきに人間ドックを受けていて、ことしは人間ドックの年。といっても、もはやことしで47歳。まじかよと思う。ともあれ、もう毎年人間ドックを受けたほうがいいのかもしれない。
数年前に問診で医者が首を触って「甲状腺の精密検査を」と言われたことがありなんだかんだ精密検査をした結果、経過観察となったのだけれどその後うやむやにしてしまったことがあった。ずっと気にはなりつつも、持病を抱えるのが面倒だったのと、都度かかる費用が負担(過去の記事にも記したがいま以上に貧乏だった)だったのと。
それがだいたい5年前くらいのこと。当時よりは多少貧乏度が薄まったこともあってか、その時のことをふと思い出しなんとなくオプション検査を追加してみた。
すると、甲状腺ホルモンのある数値が陽性。人間ドックの結果的には「半年後に経過観察を」だったのだけれど、今回は5年前のこともあり多少気味が悪かったのですぐに専門医に出かけてゆき、改めて検査の結果「橋本病」という診断が下った。
橋本病:自身の免疫が誤って喉にある甲状腺を攻撃してしまう自己免疫疾患。症状がなければ経過観察で済むが、甲状腺ホルモンが不足すると、強い疲労感、むくみ、体重増加、寒がりなどの不調(甲状腺機能低下症)が現れる。
疲れやすい、皮膚が乾燥しやすい、いつも眠い、太る……症状を照らし合わせれば合わせるほど心当たりがありすぎて嫌になったのだけれど、ただここが厄介なところで、検査の数値的には橋本病であることはあるのだが、いますぐ治療の必要はないらしい。
なんだそれは。まるで境界知能のギリ正常、と言われているかのような。
告知、というか診断の説明を聞いている時は疲れやすさなり、太りやすさなり、そういったちまちまとした生きづらさがこの病気の判明によって治療でたちまち消えていくのかと期待したのだけれど、そうは問屋が卸さなかった、という感じだ。
疲れやすさも、太りやすさも、そのまま抱えていくしかない。
ちょっと期待外れな展開ではあったものの、まぁそういうことならそれで何とかするしかない。「足るを知る」じゃないけれど、それに似た感じだ。
体力がなく、すぐ疲れる。ひとより余計に休息が必要。なら、休めばいいじゃないか。休日にどこにも出かけたくないのも、仕方ないことなのだ。そういう性質なのだから。
という感じで言い訳の拠り所ができて、少し気は楽になったかもしれない。
まぁ、持病ができてしまったけれど、のんびりやっていこう。
競馬その後
競馬をはじめて半年くらい経って、もうあっという間に「土日は競馬」というのが定着した。
土日は、といっても平日は予想をしているので、もうだいたい起きているあいだじゅう競馬をしている。けれど、趣味が競馬であることはほとんど誰にも明さずこそこそとやっている。
競馬友だちみたいなものも当然いなくて、小説なんかに「職場で共通の趣味が競馬だったことから仲よくなったAさん」的な話が出てくると羨ましいなと思ったりする。
野球を通じては友人ができた。数人とは、野球を離れても遊びに行ったりもする。ありがたいことだけれど、よくよく考えれば友人となるお膳立ては基本的に向こう側が運んできてくれた。競馬に関してもそういう幸運があればいいのだけど。
昔、酒の席か何かで「友だちができないのが悩み」というようなことをぽつりと言うと、話を聞いていた相手は「そりゃそうよ。あなた、友だちがほしいなんて思ってないもの」と言われてぎくりとしたことがある。
まぁ、そうなのかもしれない。
そんなことを思い出しながら、今宵もまたこそこそ競馬予想を進める。競馬のいいところはこうやっていち観客が参加できることだ。試合に出るわけでもないのにデータを集めたり展開を読んだり。野球で言ったら監督の真似事ができるようなイメージかもしれない。野球好きが嵌る要素がけっこう競馬にはあるのだ。
耳で読書
競馬の予想をしていると、目がとにかく酷使される。「予想する」とはつまり実際のレースの映像なり情報なりを「見て」いるわけで、ちょっと頭がおかしくなりそうになる。
普段、通勤時には読書をするか、ダウンロードしたドラマを観るかをしていたのだけれど、「できるだけ目は使用しないほうがいいのでは」と思いはじめた。
そこで試したのが、Amazon Audible。ようは小説なり実用書なりを音声で朗読してくれる媒体。アプリをダウンロードして、好きなタイトルを選んで再生すると手ぶらで耳で読書ができるというもの。
最初は違和感があったのだけれど、次第に慣れた。中には有名な声優や俳優が読み上げをするタイトルもあり、そこから読む本を選ぶのも楽しいかもしれない。
わたしは現在、声優の櫻井孝宏が読み上げる、三浦しをんの『墨のゆらめき』を読書中。櫻井孝宏はFF7のクラウドからずっと好き。そりゃあ、飛びつく。
それにしても、プロの声優というのはすごいものなのだな。文章をただその文字のとおりに朗読しているのに、物語が立体的に耳に流れ込んでくる。
ともあれ、現在はそんな感じで目を休めつつも退屈をコントロールしながら(じっと何もせず電車に乗っているのが苦手。混んでもいるのだからじっとしていればいいのに)通勤できている。
これは悪くない習慣な気がする。
と、そんな感じで今後は徐々に環境を整備する等して、定期的に記事をアップできるように整えて行きたいなと。こんなの、その気にならなければそうそうできるものじゃないのだ。少なくともわたしにとっては。
じぶんの好きなじぶんでいるために努力をする、あるいはさほど好きだと思えないじぶんを納得して受け容れる。そのどっちが心健やかでいられるのだろう。
そんなことを思うのだけれど、わたしはまだまだ「じぶんの好きなじぶん」を諦めることができないきらいがある。
ちっとも健やかじゃない、困った47歳だ。
きょうの本
あらすじ:都内の老舗ホテル勤務の続力(チカ)が書家・遠田薫に招待状の宛名書きを依頼し、手紙の代筆を手伝ううちに、人の思いをのせた文字と書に魅せられていく。
三浦しをん女史の作品は『しをんのしおり』の頃から(頃から、といってもまだ続刊が出ているのかもしれない。夢中で読めるエッセイなのでこちらもおすすめ)好きでずっと読んでいる。女史が大得意な専門職×タイプの違う男ふたりのツーマンセル。藤川球児のストレートみたいな「これでメシ食ってるんだよ」を感じる。それでいて自由さもある。いいよな、三浦しをん。
物語は「手紙の代筆」という主題を軸に展開していく。同じく手紙の代筆家業を描いたアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のように、長編なんだけど、依頼者ごとに章の終わりがくる。
その構成も助けになって、三浦しをんらしく道中折り合ってリズムよく終盤まで読書を進められる。近年の作品だけれど、三浦しをんをはじめて読む読者にもおすすめな作品。
作品の内容と直接リンクするわけではないけれど、タイプの違う男ふたりが何やかやと言い合いをするさまを櫻井孝宏が抑揚をつけて朗読をするのはなかなかに惹き込まれるものがあった。Audibleにもフィットした作品と言えるのではなかろうか。


